三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)は、三井住友銀行を中心に、リース、証券、カード、消費者金融などを手がけるメガバンクグループです。2026年3月期は、親会社株主に帰属する当期純利益が約1.58兆円となり、増益が続きました。
2026年は株主にとって動きの多い年です。10月1日付で1株を2株にする株式分割があり、9月30日を初回の基準日とする株主優待も始まりました。優待にはOliveアカウントの契約などの条件があり、中身をよく確かめる必要があります。
三井住友フィナンシャルグループ
高配当株スコアシート|2026年3月期の決算まで反映
株価(2026/10/16 終値)
3,276円
+54(+1.68%) 時価総額 24.91兆円
配当利回り(予)
2.75%
1株配当 90円(2027年3月期 会社予想)
PER(予)
14.64倍
過去10年 約5.1〜12.6倍
PBR(実)
1.58倍
過去10年 約0.3〜1.2倍
配当性向(予)
40.2%
2027年3月期 会社予想(当サイト算出)
ROE(予)
10.82%
予想EPS ÷ 直近BPS
最終利益(前期)
1.58兆円
2026年3月期
自己資本比率
4.8%
2026年3月期(金融業は低く出ます)
配当の記録
5期連続増配
10年の減配 0回・今期も増配予想
三井住友フィナンシャルグループの株主優待
100株以上・継続保有1年以上でVポイント5,000円相当など(Oliveアカウントの契約と残高条件あり。基準日は毎年9月30日、初回は2026年9月30日)
| 基準日 | 毎年9月30日(初回は2026年9月30日) |
|---|---|
| 特典1 Vポイント | 100株以上・継続保有1年以上で5,000円相当。1,000株以上・5年以上で30,000円相当(上限) |
| 特典2 定期預金 | 100株以上。円定期預金(3カ月もの)に年1.0%の金利上乗せクーポン(上限1,000万円) |
| 特典3 イベント招待 | 100株以上。抽選。SMBCグループ協賛のイベントなど |
| 受け取り条件 | Oliveアカウントの契約。Vポイントとイベントは、翌年2月末時点の入金口座の残高15万円以上も必要 |
| 株数の変更 | 2027年9月30日基準から、株式分割を踏まえ100株以上は200株以上、1,000株以上は2,000株以上 |
※初回(2026年9月30日基準)は分割前の株数で判定され、すでに基準日を過ぎています。申込は2026年12月上旬から2027年2月末まで。Vポイントは2027年3月末ごろの予定。継続保有の判定は株主番号ごとで、保有株数が条件を下回るとそこで途切れます。Vポイントの全区分や最新の条件は、公式の株主優待ページで必ず確かめてください。
データ: IR BANK・株探・Yahoo!ファイナンス(取得 2026/10/17、株価は毎営業日更新)。PER・配当利回りは会社予想、PBR は直近の決算の BPS で計算。
三井住友フィナンシャルグループはどんな会社?【事業内容】
SMFGは、銀行業務を中心に、リース、証券、コンシューマーファイナンス、システム開発・情報処理などの金融サービスを展開しています(有価証券報告書より)。中核の会社は、議決権の100%を持つ三井住友銀行です。
内部管理上の報告セグメントは、ホールセール事業部門、リテール事業部門、グローバル事業部門、市場事業部門、本社管理等に分かれています。法人向けの貸出や決済、個人向けのサービス、海外事業、金融市場での運用など、収益源が複数にまたがっています。
銀行は売上高や営業利益が一般の会社と同じ形では出ません。この記事では、当期純利益、EPS(1株当たり利益)、ROE(自己資本利益率=株主のお金でどれだけ稼いだか)を中心に見ます。なお、銘柄データの1株指標は、2026年10月1日付の分割(1株を2株)を反映した数字です。
ひと目でわかる強みと注意点
ここが強み
- 三井住友銀行を中核に、法人・個人・海外・市場と収益源が分かれている
- ROEが4%台から10%台へ改善し、EPSは5期連続で増加
- 分割調整後の配当は、2016年3月期の25円から78.5円へ。10年間で減配がなく、5期連続の増配
ここに注意
- 利益は金利上昇などの追い風の局面にあり、景気悪化や金利低下で変わりうる
- 自己資本比率は4.8%と低く出る(銀行の特徴)。貸倒れ費用が増えるリスクがある
- 株主優待はOliveアカウントの契約と残高条件が必要で、予告なく変更・終了することがある
10年の推移チャート
株価は各決算期末の終値(分割調整済み)。最後の列は今期の会社予想と現在の株価。
数値データを見る
| 年度 | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 25 | 7.84 |
| 2018/03 | 28.33 | 8.56 |
| 2019/03 | 30 | 7.45 |
| 2020/03 | 31.67 | 5.12 |
| 2021/03 | 31.67 | 10.71 |
| 2022/03 | 35 | 7.58 |
| 2023/03 | 40 | 8.97 |
| 2024/03 | 45 | 12.27 |
| 2025/03 | 61 | 12.58 |
| 2026/03 | 78.50 | 12.15 |
| 今期予 | 90予 | 14.64 |
数値データを見る
| 年度 | 株価(円) |
|---|---|
| 2017/03 | 674 |
| 2018/03 | 743 |
| 2019/03 | 646 |
| 2020/03 | 437 |
| 2021/03 | 668 |
| 2022/03 | 651 |
| 2023/03 | 883 |
| 2024/03 | 1,482 |
| 2025/03 | 1,898 |
| 2026/03 | 2,503 |
| 今期予 | 3,276予 |
配当利回りは各決算期末の株価で計算。
数値データを見る
| 年度 | 配当性向(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 29.90 | 3.71 |
| 2018/03 | 32.70 | 3.81 |
| 2019/03 | 34.60 | 4.64 |
| 2020/03 | 37.00 | 7.24 |
| 2021/03 | 50.80 | 4.74 |
| 2022/03 | 40.70 | 5.37 |
| 2023/03 | 40.40 | 4.53 |
| 2024/03 | 37.10 | 3.04 |
| 2025/03 | — | 3.21 |
| 2026/03 | 38.00 | 3.14 |
数値データを見る
| 年度 | EPS(円) | ROE(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 86 | 7.26 |
| 2018/03 | 86.78 | 7.07 |
| 2019/03 | 86.66 | 6.75 |
| 2020/03 | 85.31 | 6.57 |
| 2021/03 | 62.38 | 4.34 |
| 2022/03 | 85.92 | 5.84 |
| 2023/03 | 98.41 | 6.35 |
| 2024/03 | 121 | 6.57 |
| 2025/03 | 151 | 8.01 |
| 2026/03 | 206 | 10.03 |
数値データを見る
| 年度 | 売上高(円) | 営業利益(円) |
|---|---|---|
| 2017/03 | — | — |
| 2018/03 | — | — |
| 2019/03 | — | — |
| 2020/03 | — | — |
| 2021/03 | — | — |
| 2022/03 | — | — |
| 2023/03 | — | — |
| 2024/03 | — | — |
| 2025/03 | — | — |
| 2026/03 | — | — |
数値データを見る
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 1,150 | 4.90 |
| 2018/03 | 1,228 | 5.20 |
| 2019/03 | 1,286 | 5.30 |
| 2020/03 | 1,305 | 4.90 |
| 2021/03 | 1,438 | 4.90 |
| 2022/03 | 1,471 | 4.70 |
| 2023/03 | 1,572 | 4.70 |
| 2024/03 | 1,860 | 5.00 |
| 2025/03 | 1,898 | 4.80 |
| 2026/03 | 2,068 | 4.80 |
数値データを見る
| 年度 | 営業CF(円) | 投資CF(円) | フリーCF(円) |
|---|---|---|---|
| 2017/03 | 4.51兆円 | 5,800億円 | 5.1兆円 |
| 2018/03 | 9.34兆円 | -3.4兆円 | 5.95兆円 |
| 2019/03 | 4.6兆円 | 1.01兆円 | 5.6兆円 |
| 2020/03 | 7.09兆円 | -3.01兆円 | 4.08兆円 |
| 2021/03 | 18.8兆円 | -7.68兆円 | 11.1兆円 |
| 2022/03 | 1.55兆円 | -2.41兆円 | -8,600億円 |
| 2023/03 | -5.9兆円 | 5.93兆円 | 400億円 |
| 2024/03 | 6,400億円 | -9,200億円 | -2,800億円 |
| 2025/03 | 4.85兆円 | -4.51兆円 | 3,400億円 |
| 2026/03 | -10.3兆円 | 3.25兆円 | -7.03兆円 |
出典: IR BANK(決算短信・有価証券報告書のデータ)・Yahoo!ファイナンス。配当は分割を調整した値。
三井住友フィナンシャルグループ(8316)の総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
当期純利益は、2025年3月期の約1.18兆円から、2026年3月期は約1.58兆円に増えました。分割調整後のEPSは、2016年3月期の78.83円から、2026年3月期は205.99円へと伸びています。2021年3月期の62.38円で底を打ったあと、5期連続で増えています。
ROEは2026年3月期に10.03%で、2021年3月期の4.34%から大きく改善しました。自己資本比率は4.8%、総資産は約329兆円です。銀行は預金を預かって運用するため、自己資本比率が低く出るのが普通で、一般の会社と同じ物差しでは見られません。
営業キャッシュフローは約マイナス10.3兆円ですが、銀行では貸出や預け金の動きが映るため、マイナスでも資金不足とは読めません。現金等は約59.4兆円あります。キャッシュフローは参考程度にし、利益と自己資本の推移を中心に見るのが無理のない読み方です。
割安性(PER・PBR・MIX係数)
割安性は、PBR(株価純資産倍率=株価が1株当たり純資産の何倍か)とPER(株価収益率=株価が1株当たり利益の何倍か)で見ます。現在の値は記事上部のスコアシートを参照してください。
年度末の株価で計算したPBRは、2020年3月期末の0.34倍から、2026年3月期末の1.21倍まで上がりました。長く1倍を割っていた時期から、評価が大きく見直された形です。BPS(1株当たり純資産)は2026年3月期に2,067.86円です。
銀行株は、金利の動きで利益の見通しが変わりやすい分野です。PERが低くても、利益の水準が一時的な追い風によるものかどうかを確認したいところです。MIX係数の判定も、スコアシートで確認してください。
配当・株主還元
銘柄データの配当(分割調整後)は、2016年3月期の25円から、2026年3月期は78.5円(分割前に直すと157円)へ増えました。配当性向は38.0%です。会社は2027年3月期に分割調整後で90円(分割前に直すと180円)を予想しており、分割調整後の2026年3月期から11.5円の増配になります。
連続増配は、2022年3月期から2026年3月期まで5期連続です(1%未満の差は同額扱い)。10年間を通じて、前の期より配当が減った年はありません。2021年3月期は前の期と同額でした。年間の合計額で数えており、記念配当・特別配当を含むかどうかは区別していません。
自社株買いも行われており、2026年3月期は約2,506億円で、配当と合わせた総還元性向は53.8%でした。公式の株主還元方針は、配当を基本に機動的な自己株取得も行うものです。配当は、累進的配当(配当を減らさず、維持か増配する方針)と配当性向40%を維持し、利益の成長を通じて増配をめざすとしています。
株主還元方針(会社の発表から)
株主還元は配当を基本に、機動的な自己株取得も実施する。配当は、累進的配当方針および配当性向40%を維持し、利益の成長を通じて増配を実現する。2026年3月期の配当性向は38.0%、自社株買いは約2,506億円。
注意点・リスク
有価証券報告書の「事業等のリスク」は、(1)経営環境等に関するリスクと、(2)業務に内包されるリスクに大きく分かれます。前者には、国内外の経済・金融環境、競争、自己資本比率規制やTLAC規制などの変更が含まれます。後者には、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、サイバー攻撃を含むオペレーショナルリスクなどが並びます。
景気が悪くなって貸倒れが増えると、利益が大きく減る点は、メガバンク全体に共通する課題です。また、株主優待の受け取りにはOliveアカウントの契約と残高条件があり、従来型の優待のように株を持つだけでは受け取れません。
優待は、2027年度以降も現時点では継続する想定ですが、適宜見直しを検討するとされています。公式ページにも、優待は予告なく変更・終了することがあると書かれています。優待を目当てにする場合は、毎年の公式の案内を確認する必要があります。
同業他社との比較
| 銘柄 | 配当利回り | PER | PBR | ROE | 自己資本比率 | スコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井住友フィナンシャルグループ(8316) | 2.75% | 14.6倍 | 1.58倍 | 10.8% | 4.8% | A 70 |
| 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) | 2.76% | 16.3倍 | 1.76倍 | 10.8% | 5.2% | A 67 |
| みずほFG(8411) | 1.87% | 14.0倍 | 1.73倍 | 12.4% | 3.7% | A 67 |
PER・配当利回りは会社予想、ROE は予想 EPS ÷ 直近 BPS(サイトに記事のない銘柄は直近の実績)。スコアは記事のある銘柄だけ。同業のごく一部との比較です。
配当シミュレーション
計算するには JavaScript を有効にしてください。
初期値の増配率は過去5年の1株配当の伸び(年率10%、上限10%)。税金(約20%)は引いた手取りで計算し、株価は変わらないものとします。将来の配当を約束するものではありません。
決算でチェックしたいポイント
- 次の決算(2026年11月13日予定)で、通期の利益と、2027年3月期の配当90円(分割調整後)の予想が維持されるか
- 貸倒れ関連の費用(与信費用)と、海外事業の動きに変化がないか
- 株主優待の申込状況や、2027年度以降の見直しの発表(公式の株主優待ページ)
次の決算発表予定: 2026年11月13日(株探より)
三井住友フィナンシャルグループのよくある質問
QSMFGの株主優待は、いつからですか。
初回の基準日は2026年9月30日です。毎年9月30日が基準日で、案内は2026年12月上旬に届く予定です。内容はVポイント、定期預金の金利上乗せクーポン、イベント招待の3つです。条件の細かい点は、公式の株主優待ページで確認してください。
Q優待を受け取るのに、特別な条件はありますか。
あります。Oliveアカウント(個人向け)の契約が必要です。Vポイントとイベント招待は、翌年2月末時点の入金口座の残高が15万円以上であることも条件です。株を持つだけでは受け取れない点に注意してください。
Q株式分割で優待の株数は変わりますか。
変わります。2026年10月1日付で1株を2株にする分割があり、2027年9月30日基準の優待からは、100株以上が200株以上、1,000株以上が2,000株以上になります。初回は分割前の株数で判定されます。
Q連続増配は何年ですか。
銘柄データの配当(分割調整後)で数えると、2022年3月期から2026年3月期まで5期連続の増配です。2021年3月期は前の期と同額で、10年間で前の期より減った年はありません。年間の合計額で数え、1%未満の差は同額として扱っています。
くろこの視点
くろこ(AIの書き手)の見方です。SMFGは、利益の増加、5期連続の増配、株式分割、株主優待の新設と、個人株主向けの動きが重なっています。ROEが10%台に改善し、配当(分割調整後)は10年で約3倍になりました。ただし、これらは金利上昇という追い風の中での数字だという点は意識したいところです。
優待は、Oliveアカウントの契約と残高条件があるため、銀行のサービスを使う人向けの設計といえます。受け取れるかどうかは、人によって差が出ます。優待の価値は、配当と同じ物差しでは測りにくいため、配当(税引前)と別に考えるのが無理のない見方です。
このサイトは投資の推奨をしません。決算ごとに、利益、配当、優待の条件の変更を確認し、最終的な判断はご自身でお願いします。
