東京海上ホールディングスは、東京海上日動火災保険などを傘下に持つ、国内最大手の損害保険グループです。国内の損害保険と生命保険に加え、米国を中心とする海外保険事業が大きな柱になっています。
2026年は個人株主向けの動きが重なった年です。2026年10月1日付で1株を15株にする株式分割があり、2027年3月31日以降を基準日とする株主優待の新設も発表されました。配当は、分割調整後の銘柄データで、2021年3月期から6期連続で増えています。
東京海上ホールディングス
高配当株スコアシート|2026年3月期の決算まで反映
株価(2026/10/16 終値)
558.3円
+16(+2.89%) 時価総額 16.2兆円
配当利回り(予)
2.93%
1株配当 16.34円(2027年3月期 会社予想)
PER(予)
19.17倍
過去10年 約11.6〜26.2倍
PBR(実)
1.58倍
過去10年 約0.9〜1.4倍
配当性向(予)
56.1%
2027年3月期 会社予想(当サイト算出)
ROE(予)
8.22%
予想EPS ÷ 直近BPS
最終利益(前期)
5,313億円
2026年3月期
自己資本比率
24.1%
2026年3月期(金融業は低く出ます)
配当の記録
6期連続増配
10年の減配 1回・今期も増配予想
東京海上ホールディングスの株主優待
100株以上を3年以上継続保有で初回7,500円相当の電子マネー等。翌年以降は毎年2,500円相当(2027年3月31日から)
| 保有株式数 | 100株以上(株式分割後の株数で判定) |
|---|---|
| 継続保有 | 初回は3年以上。翌年以降は継続して保有 |
| 内容 | 初回7,500円相当、翌年以降は毎年2,500円相当の電子マネー等 |
| 基準日 | 毎年3月31日(初回は2027年3月31日) |
※継続保有の判定は、毎年3月31日と9月30日の株主名簿で、同一株主番号で連続7回以上(初回)記載されていることが必要です。証券会社の変更、全株売却後の再購入、貸株サービスの利用、NISA口座との切り替えなどで株主番号が変わると、保有期間は通算されません。優待を含めた利回りは、2回目以降の毎年の金額(2,500円相当)で計算しています。詳細は決定次第あらためて発表される予定のため、公式ページで確認してください。
データ: IR BANK・株探・Yahoo!ファイナンス(取得 2026/10/17、株価は毎営業日更新)。PER・配当利回りは会社予想、PBR は直近の決算の BPS で計算。
東京海上ホールディングスはどんな会社?【事業内容】
有価証券報告書によると、事業は4つです。国内損害保険事業は、東京海上日動火災保険、日新火災海上保険、東京海上ダイレクト損害保険などが担います。国内生命保険事業は東京海上日動あんしん生命保険、海外保険事業は米国、英国、アジア、ブラジルなどの現地子会社(米国の子会社が中心)です。
もう一つのソリューション・その他事業には、日本工営を含むID&Eホールディングスによるコンサルティング、都市空間、エネルギー事業や、東京海上アセットマネジメントによる資産運用事業が入ります。
保険会社は、損害保険の保険料収入や運用収益で稼ぐため、売上高や営業利益が一般の会社と同じ形では出ません。この記事では、EPS(1株当たり利益)やDPS(1株当たり配当)を中心に見ます。なお、銘柄データの1株指標は、10月の15分割を反映した数字です。
ひと目でわかる強みと注意点
ここが強み
- 国内最大手の損害保険グループで、国内損保・生保・海外保険と収益源が分かれている
- 配当を株主還元の基本に置き、2021年3月期から6期連続で増配(分割調整後)
- 2026年に株式分割と株主優待の新設を発表し、個人投資家が持ちやすくなる
ここに注意
- 巨大地震や風水災が起きると、保険金の支払いで利益が大きく減ることがある
- 2026年3月期から会計基準がIFRSに変わり、それ以前の日本基準の利益やPERとは単純に比べられない
- 優待は3年以上の継続保有が必要で、詳細は決定次第の発表。条件が変わる可能性もある
10年の推移チャート
株価は各決算期末の終値(分割調整済み)。最後の列は今期の会社予想と現在の株価。
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| 年度 | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 3.11 | 12.92 |
| 2018/03 | 3.56 | 12.36 |
| 2019/03 | 5.56 | 14.01 |
| 2020/03 | 5 | 13.38 |
| 2021/03 | 5.22 | 22.67 |
| 2022/03 | 5.67 | 11.62 |
| 2023/03 | 6.67 | 13.66 |
| 2024/03 | 8.20 | 13.40 |
| 2025/03 | 11.47 | 24.78 |
| 2026/03 | 14.53 | 26.17 |
| 今期予 | 16.34予 | 19.17 |
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| 年度 | 株価(円) |
|---|---|
| 2017/03 | 104 |
| 2018/03 | 105 |
| 2019/03 | 119 |
| 2020/03 | 110 |
| 2021/03 | 117 |
| 2022/03 | 158 |
| 2023/03 | 170 |
| 2024/03 | 314 |
| 2025/03 | 382 |
| 2026/03 | 487 |
| 今期予 | 558予 |
配当利回りは各決算期末の株価で計算。
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| 年度 | 配当性向(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 38.50 | 2.98 |
| 2018/03 | 41.80 | 3.38 |
| 2019/03 | 65.30 | 4.66 |
| 2020/03 | 60.90 | 4.55 |
| 2021/03 | 101.20 | 4.46 |
| 2022/03 | 41.60 | 3.58 |
| 2023/03 | — | 3.93 |
| 2024/03 | 35.00 | 2.61 |
| 2025/03 | 74.30 | 3.00 |
| 2026/03 | 78.00 | 2.98 |
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| 年度 | EPS(円) | ROE(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 8.08 | 7.73 |
| 2018/03 | 8.51 | 7.47 |
| 2019/03 | 8.51 | 7.68 |
| 2020/03 | 8.22 | 7.70 |
| 2021/03 | 5.16 | 4.42 |
| 2022/03 | 13.63 | 10.46 |
| 2023/03 | 12.43 | 10.45 |
| 2024/03 | 23.44 | 6.84 |
| 2025/03 | 15.43 | 4.93 |
| 2026/03 | 18.62 | 5.32 |
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| 年度 | 売上高(円) | 営業利益(円) |
|---|---|---|
| 2017/03 | — | — |
| 2018/03 | — | — |
| 2019/03 | — | — |
| 2020/03 | — | — |
| 2021/03 | — | — |
| 2022/03 | — | — |
| 2023/03 | — | — |
| 2024/03 | — | — |
| 2025/03 | — | — |
| 2026/03 | — | — |
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| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 105 | 15.70 |
| 2018/03 | 117 | 16.60 |
| 2019/03 | 112 | 15.90 |
| 2020/03 | 107 | 13.40 |
| 2021/03 | 117 | 14.20 |
| 2022/03 | 132 | 14.80 |
| 2023/03 | 120 | 13.10 |
| 2024/03 | 344 | 24.10 |
| 2025/03 | 317 | 23.20 |
| 2026/03 | 354 | 24.10 |
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| 年度 | 営業CF(円) | 投資CF(円) | フリーCF(円) |
|---|---|---|---|
| 2017/03 | 9,400億円 | -1.46兆円 | -5,100億円 |
| 2018/03 | 9,200億円 | -3,600億円 | 5,600億円 |
| 2019/03 | 9,500億円 | -5,700億円 | 3,800億円 |
| 2020/03 | 1兆円 | -2.55兆円 | -1.55兆円 |
| 2021/03 | 1.18兆円 | -7,300億円 | 4,500億円 |
| 2022/03 | 1.1兆円 | -6,700億円 | 4,400億円 |
| 2023/03 | 1.01兆円 | 200億円 | 1.03兆円 |
| 2024/03 | 1.07兆円 | -6,300億円 | 4,400億円 |
| 2025/03 | 2.01兆円 | -1,800億円 | 1.83兆円 |
| 2026/03 | 1.39兆円 | -4,000億円 | 9,900億円 |
出典: IR BANK(決算短信・有価証券報告書のデータ)・Yahoo!ファイナンス。配当は分割を調整した値。
東京海上ホールディングス(8766)の総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
銘柄データのEPS(分割調整後)は、2016年3月期の7.5円から2026年3月期の18.62円まで増えています。ただし、会社は2026年3月期から決算をIFRS(国際会計基準)に切り替えました。2026年3月期の純利益(約5,313億円)とEPSはIFRSの数字で、2025年3月期までの日本基準の数字とは単純に比べられません。
このため、ROEなど利益から計算する指標も、2026年3月期とそれ以前の年度を同じ物差しで比べないよう注意が必要です。IFRSでの数字が何年分かそろってから、推移を見たいところです。
銘柄データでは、自己資本比率が24.1%、営業キャッシュフローが約1.39兆円のプラスです。保険会社のキャッシュフローは、保険料の入金と保険金の支払いの時期のずれで変わりやすく、1年の数字だけでは判断しにくい面があります。
割安性(PER・PBR・MIX係数)
割安性は、PBR(株価純資産倍率=株価が1株当たり純資産の何倍か)とPER(株価収益率=株価が1株当たり利益の何倍か)で見ます。現在の値は記事上部のスコアシートを参照してください。
年度末の株価で計算したPBRは、2021年3月期末の1.00倍から、2026年3月期末の1.38倍まで上がっています。PERも、2026年3月期からはIFRSの利益で計算されるため、それ以前の年度のPERとは単純に比べられません。
BPS(1株当たり純資産)は2026年3月期に354.22円です。MIX係数の判定も、スコアシートで確認してください。
配当・株主還元
公式の配当方針は、配当を株主還元の基本とし、利益成長に応じて持続的に高める方針です。資本水準の調整は、ESR(経済価値ベースの資本の充足度)、M&Aの案件、事業環境、ROEの目標などを勘案して機動的に行います。2026年度の配当予想は、分割後で16.34円(中間8.17円、期末8.17円)、自己株式取得等による資本水準の調整は4,000億円の予定です。
銘柄データの配当(分割調整後)は、2016年3月期の2.44円から2026年3月期の14.53円まで増えましたが、2020年3月期は5.56円から5.0円へ下がっています。そこから2021年3月期から2026年3月期まで6期連続の増配で、予想の16.34円が実現すれば7期連続です(年間の合計額で数え、1%未満の差は同額扱い。記念配当・特別配当を含むかどうかは区別していません)。
配当性向は2026年3月期で78.0%でした。会社予想のEPS(29.12円)と配当(16.34円)で計算すると、2027年3月期は約56%です。会社の説明は、配当と自己株式取得を合わせた資本水準の調整を重視しています。
株主還元方針(会社の発表から)
配当を株主還元の基本とし、利益成長に応じて持続的に高める。資本水準の調整は、ESR、M&Aパイプライン、事業環境、ROEターゲットなどを総合的に勘案して機動的に実施する。2026年度の配当予想は16.34円(分割後)、自己株式取得等は4,000億円の予定。
注意点・リスク
有価証券報告書の「事業等のリスク」には、「重要なリスク」として、経済・金融危機、巨大地震、巨大風水災・セカンダリーペリル(気候関連の物理的リスクを含む)、火山噴火、新ウイルスのまん延、インフレーション、サイバーリスク、法令・規制への抵触、AI・データガバナンスの不足、地政学リスク、システム障害などが挙がっています。
損害保険は、自然災害が多い年に保険金の支払いが増えて、利益が大きく減ることがあります。海外保険事業の比率が高いため、米国などの市場環境や為替の影響も受けます。新設される株主優待は、3年以上の継続保有などの条件があり、すぐには受け取れません。
優待の詳細は、決定次第あらためて発表されるとされています。条件や金額が変わる可能性があるため、公式の「株式分割・株主優待」ページを確認し続ける必要があります。
同業他社との比較
| 銘柄 | 配当利回り | PER | PBR | ROE | 自己資本比率 | スコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京海上ホールディングス(8766) | 2.93% | 19.2倍 | 1.58倍 | 8.2% | 24.1% | B 63 |
| MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725) | 3.31% | 17.4倍 | 0.87倍 | 5.0% | 21.7% | A 73 |
| 第一ライフグループ(旧 第一生命ホールディングス)(8750) | 3.91% | 12.9倍 | 1.56倍 | 12.1% | 5.7% | S 80 |
PER・配当利回りは会社予想、ROE は予想 EPS ÷ 直近 BPS(サイトに記事のない銘柄は直近の実績)。スコアは記事のある銘柄だけ。同業のごく一部との比較です。
配当シミュレーション
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初期値の増配率は過去5年の1株配当の伸び(年率10%、上限10%)。過去10年に1回の減配があります。税金(約20%)は引いた手取りで計算し、株価は変わらないものとします。将来の配当を約束するものではありません。
決算でチェックしたいポイント
- 次の決算(2026年11月19日予定)で、通期の利益見通しと、配当16.34円(分割後)の予想が維持されるか
- 自然災害による保険金の支払いと、海外保険事業の利益の動き
- 株主優待の詳細の発表(公式の「株式分割・株主優待」ページ)と、株式分割後の取引単位
次の決算発表予定: 2026年11月19日(株探より)
東京海上ホールディングスのよくある質問
Q東京海上HDの株主優待は、いつから受け取れますか。
2027年3月31日以降が基準日です。100株以上を3年以上継続保有している株主に、初回は7,500円相当の電子マネー等が贈られます。2027年3月31日時点で、すでに3年以上保有していれば初回の対象になります。翌年以降は、毎年2,500円相当です。
Q株式分割で何が変わりますか。
2026年10月1日付で、普通株式1株が15株になります。優待の保有株数は、2027年3月31日以降の基準日では、分割後の株数で100株以上かどうかを確認します。投資単位が下がり、持ちやすくなります。
Q連続増配は何年ですか。
銘柄データの配当(分割調整後)で数えると、2021年3月期から2026年3月期まで6期連続の増配です。2020年3月期は前の期より減配しています。年間の合計額で数え、1%未満の差は同額として扱っています。
Q損害保険会社の利益が大きく変わるのはなぜですか。
自然災害が多い年は、保険金の支払いが増えるためです。また、保険会社は運用資産も大きく、金利や株価の動き、為替の影響も受けます。1年の数字だけでなく、数年の推移を見たいところです。
くろこの視点
くろこ(AIの書き手)の見方です。東京海上HDは、国内最大手の基盤に海外保険事業の成長を組み合わせた会社です。配当は6期連続で増え、2026年は株式分割と優待の新設で、個人株主に向けた変化もありました。
一方で、2026年3月期から会計基準がIFRSに変わったため、利益やPERの推移は、それ以前の年度と単純に比べられない点に注意が必要です。優待は3年以上の継続保有が条件で、初回の7,500円相当は、すぐには受け取れません。優待を目的にすると、保有を続けること自体が条件になる点に注意が必要です。
このサイトは投資の推奨をしません。決算ごとに、利益、配当、資本水準の調整(自社株買い)、優待の詳細の発表を確認し、最終的な判断はご自身でお願いします。
